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◆ 柊ジョン(柊蓮司と不思議のダンジョン)の話。

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「これからするわたくしのお願いに “はい”か“イエス”でお返事してください」(挨拶


今日の一言は、TRPG「ナイトウィザード」より、地球の守護者たる銀髪の少女・アンゼロット(C/V小暮英魔さま)の台詞。
アニメ版で度々このセリフが利用され、今では彼女の強い意志と権力を象徴する代表的なフレーズとなった。


今更で申し訳無いが、先月の夏コミにて、ナイトウィザードの同人ゲーム「柊蓮司と不思議のダンジョン(体験版)」を発見した。
いわゆるローグライクに分類され、おなじみ柊蓮司を操りダンジョンを攻略するゲームである。
随分とニッチな原作を選んだなあと思いつつも、ファンとしては応援したくなるので、その感想でも。







「柊蓮司と不思議のダンジョン」の開発元は以下。
09/20現在、氏のウェブサイト上でVer 1.10が公開されているので、TRPG畑の人間なら是非ともダウンロードするべき。

だんじょん・とらっぷ♪
http://shibekun.s5.xrea.com/

今回のゲームの他にも、様々なものが公開されている。
オンラインセッションツールの「Sessionger!」を始めとしたツール類も豊富で、自分も何度かお世話になった。



雑感


雑多な感想、およびこれから遊ぶ人たちのへのプレイメモ。
  1. 難易度はかなり高め
    10階を超えるだけでも一苦労。30階で一区切りらしいが、現在の難易度で辿りつくのはまず無理かも。
    1つのフロアに留まってのレベル上げが難しいのもあり、かなりの強運が必要そう。

  2. 未鑑定アイテムへの対策
    一般的なローグライク(?)とは異なり、個々のアイテムごとに鑑定チェックを行うシステム。
    プレイヤーキャラクター・柊のステータスも成長させていかないと、なかなか鑑定が成功しない。
    一応救済策はあるものの多用はしにくい。結局未鑑定のままアイテムを使用することが多かったりする。

    ただし未鑑定アイテムの使用には、罠アイテムだったり呪われていたりという危険が常につきまとう。
    鑑定難易度を下げたり、ショップでの鑑定などをしやすくすることでゲーム全体の難易度が調整できそう。

  3. 最強の敵はあかりん
    あかりん(緋室灯)とは、ナイトウィザードの主要人物の1人。頼もしい戦友だが料理が異常なまでに下手という女の子だ。
    このゲームでは、HP回復アイテムたる食料品の中に、彼女が握ったらしいおむすびが登場する。
    瀕死の時に食べてしまうとダメージを受け死んでしまう。未鑑定アイテムを使うときは要注意。

  4. プラーナは常に足りない
    他のローグライクにおける食糧ゲージ(満腹度)に相当するのがプラーナである。
    何か行動を起こすたびに減少するが、《サトリ》などプラーナを消費する特殊能力なんかもあったりする。

    そんなわけで基本的には枯渇するものと考えた方が良い。HP以上に大切なステータス。
    未鑑定だろうが何だろうが、魔石(プラーナ回復アイテム)をガシガシかじるべし。
    ……そして毒入り魔石に当たってしまい、やっぱり死んじゃったりもする。

  5. 呪われたアイテム
    拾ったアイテムの中には、呪われたアイテムが数多く登場する。
    消費アイテムなら使用できないし、装備品ならうっかり身に付けたが最後、解呪するまで外せなくなったり。

    解呪の手段は何通りか存在する。基本的には専用の魔法を使うか、時々現れるショップに頼ることになる。
    説明が少ないので最初はどうしてよいか全く分からなかった。
    それらの解呪自体も使いにくいので、呪われてたら素直に諦めるのが得策かもしれない。

  6. 帰還しても倉庫以外のアイテムは消える
    エネミーに倒されず無事に城へ帰還出来た場合、アイテム没収は行われない。
    ただし次の探索にはアイテムを持ち越し出来ない(アプリ終了時に消滅?)ので、必要なものは必ず倉庫へ。
    倉庫に保管できる数は少なめ&装備中のアイテムは倉庫に入れられないので要注意。
    なお、お城に併設されている錬金術研究室でアイテム合成を使えば装備を外すことが可能。

  7. キーコンフィグのボタン設定は0始まり
    コンピュータに詳しい人なら特に疑問にも思わないのだろうが、一応。
    Config.iniでゲームパッドのボタン配置を設定できるが、これらのボタン番号は0から数える。
    つまりボタン1は、0番として登録しなければならない。
    将来的にはゲーム上で変更できるようになれば素晴らしい。

  8. ロゴはスキップできない
    そのまんま。起動時に表示されるロゴは省略できない。

  9. 原作者が敵キャラ
    ナイトウィザードの原作者である菊池先生が、何故か敵キャラとして登場している(笑)





インタフェースの感想


実際にプレイしていて、ゲーム内容にはあまり関係ないけど少し気になったこと。
インタフェースの良し悪しは個人差が大きい個所だと思われるので、これはあくまでも個人的な印象である。
将来的にもし自分がゲームを作ったとき、これらを適当にやってしまいそうな気がするので、自戒の意味を込めて。
  1. キーボード操作に注意
    コミケ版ではゲームパッドでしか操作できなかったが、Version1.01からキーボードにも対応するようになったらしい。
    ただし1つ違和感があって、アプリケーションのウィンドウが非アクティブの時でもキーボードが反応するということ。

    複数のゲームを同時起動することは少ないだろうから、非アクティブ時でもゲームパッドから操作できることには問題ない。
    ただし、キーボードも同様となれば話は別だ。
    ゲームの隣で、メッセンジャーソフトやIRCクライアントを立ち上げてチャットをしたり、ブラウザからBBSに書き込みをしたりする。
    そのキー入力にいちいち反応して、勝手にキャラが動いたりしてしまうのではちょっと困る(そして焦る)。

    せめてゲームパッド使用時はキーボードからの入力を受け付けないような仕組みがあれば良いのだが。

  2. 移動&回転
    ローグライクRPGではその場で方向転換を行う場面によく出会う。
    この時、方向転換を入力する方法として一般的だと思われるものを幾つか挙げてみる。

    まずは単独での方向転換を必要としないもの。
    隣接マスに攻撃したいときは、その方向のキーを押すと攻撃を指示したことになる。
    特定の方向に杖を振りたい時などは、その都度向きを指定する。
    単純な探索だけなら矢印キーだけでプレイできるというのがメリットか。

    次に、方向転換用のボタンなどを用意しておいて、これを押している間は移動しないというもの。
    専用のボタンが増えるというデメリットはあるが、ゲームパッドでの矢印キー誤入力を防ぐことは可能かも。
    その場合は、斜め移動専用のボタンも欲しいかもしれない。
    SFCのトルネコなどがこのタイプ。

    最後に、矢印キーを一度押しただけでは方向転換だけを行い、2度押しや押しっぱなしで移動するというもの。
    専用の方向転換ボタンを用意しなくても良いが、二度押しを強要するので移動が少し遅くなる。
    このゲームでは、この方法を採用しているようだ。

    ついでに言ってしまうが、ダッシュ(分岐や壁、敵などに当たるまで移動)コマンドはあると便利。

  3. キャンセルボタンの挙動
    メニュー画面などでは、1ボタンが決定&2ボタンがキャンセルとして動作する。
    ただし、そのキャンセルボタンの挙動は統一されていないみたい。
    ある項目では一段階戻るだけ、ある項目ではメニュー画面を閉じる、ある画面では決定ボタンと同じ挙動……など。
    アンゼ城のシーンではメインメニューでキャンセルを押すと、何故かダンジョン選択画面に移行する。

    キャンセルボタンは常に一段階戻るだけにしておいて、それとは別に全閉じボタンも用意しておく方法も。
    確かドラクエがそんな感じ。

  4. メッセージウィンドウの閉じ方
    レベルアップ時やアイテム使用時などに表示されるメッセージウィンドウは、決定またはキャンセルボタンでのみ閉じる。
    矢印キーなどの他のボタンでもメッセージ送りをしたり閉じるようにすると、感覚的には楽かも。
    ただしメッセージが出た瞬間に矢印キーを押して一瞬で消えてしまう可能性が出てくるので、工夫が必要だが。
    トルネコなどでは、確かログウィンドウ風にして解決していたと記憶。

  5. 画面右上の数字
    画面の右上には、経験値と所持金の欄があり、それぞれの項目は、直前に生じた値の増減/合計値が示されている。
    例えば直前に敵を倒したなら、その獲得経験値&ヴァルコ(お金)が幾らだったか表示されるのだ。
    敵の名前も出るので、なかなか面白い表現方法だと思う。
    ただし、あくまで倒した敵の名前なので、今戦ってる敵が何なのかは分からない(笑)

    ちなみに最初、なぜ欄が2つあるのか分からなかった。
    よくよく考えればすぐに分かりそうなものなのに。

    個人的には、主人公のレベル表示やレベルアップまでの残り経験点があってもいいなあと思ったり。

  6. プラーナ枯渇
    先にも述べたとおり、このゲームはプラーナ残量との戦いである。
    プラーナが枯渇すると、1歩ごとにダメージを受けていくのだが、毎回ダメージエフェクトが乗るので少しウザい(笑)
    かと言って何も演出が無いと、プラーナ枯渇を見逃してしまいそうだし、どうするべきか。

  7. 特殊能力&魔法の取得画面
    特殊能力はレベルアップ時に獲得するポイント、魔法はお金を支払って取得する。
    これらの取得画面では、項目が一覧表示されるのだが少し分かりづらい個所がある。
    残りポイント(お金)と、特殊能力(魔法)の名前が同列に表示されるため、見た目に紛れ込んでしまいやすい。
    文字の色を変える、ラインを引くなどして境界を設けるべきだろう。

    他にも、既にどの特殊能力や魔法を取得しているのか、
    重ね取り出来る特殊能力に関しては現在何レベルで取得しているのかが表示されないので、何らかの改善を望みたい。





ゲームの仕様の感想


ゲームをプレイしていて気になったこと、その2。
こちらは直接ゲーム内容に関わるような部分を中心にリストアップしてみた。
また、自分なら内部処理をどう組むか?という考察も含む。
  1. 視界の範囲
    通路を探索中は周囲8マスのみに視界が制限されるが、大部屋にいる間は視界制限が一切無くなる。
    これは不具合というより、現状では単なる仕様のような気がする。

    通路であればプレイヤーの周囲以外を隠せばいいだけだから、そんなに難しい処理では無いのだろう。
    けれど大部屋となると、そうはいかない。
    仕様なら仕様のままで、何か面白い方向に利用できるかもしれない。

  2. 視界の処理タイミング
    もう一つ、視界関連の処理で気になったことがある。

    大部屋と通路の境目、視界の範囲が切り替わるような場所。
    このような場所でアイテムを拾ったり、罠に引っ掛かったりすると、視界の切り替えよりも先にそれらの処理が優先される。

    例えば通路から大部屋に出るタイミングでアイテムを拾ったとする。
    通常であれば視界は開けるが、実際にはメッセージウィンドウが閉じられるまで狭い視界のままになってしまう。

    視界の改善案

  3. アイテム取得と、画面&マップへの反映
    上に似ているが、アイテムを取得したときのことを考えてみる。
    当然、その旨のメッセージが表示され、画面上(地面)からアイテムの絵が消去される。

    ただし、アイテムが画面上から消えるのはメッセージウィンドウが消えてからなので、メッセージ上では「拾った」とあるのに、画面上ではプレイヤーの足元に置かれたままだったりする。
    これは罠の発動においても同様。

    また、マップ上にはアイテムの場所を示すマークが表示されているが、アイテムを置いたり投げたりしたタイミングでは反映されないようである。
    一歩動いてからマップにも表示されるようになる。

  4. オートマッピングの範囲
    通路探索中にオートマッピングされる範囲は、プレイヤーの歩いたマスだけだ。
    これを少し拡大し、その周囲8マスも記録するのはどうだろうか。

    これによる最大のメリットは、通路の分岐点などもマップに記録されるということ。
    現状では実際に歩いたマスしか記録されないので、分岐点を残すには少々面倒くさい。

    オートマッピング改善案

  5. 階段を降りる行動
    ローグライクRPGでは、プレイヤーと敵キャラが交互に移動するのが特徴である。
    内部的には「階段を降りる」も1アクションとして計算されているらしく、次の階に降りた直後やってくるのは敵のターン。
    周囲に敵が固まっていた場合など、こちらが何も出来ないうちにフルボッコ。
    例えテレポートの魔法や強力な範囲攻撃を覚えていたとしても、これには無力である。

    また、スタート地点にアイテムが落ちていれば自動的に拾うし、足元に罠が設置されていれば、当然それは発動する。
    これらが起きるのは比較的稀だが、それでも何度か遊んでいるうちに出会うことだろう。
    プレイヤーの関与できないところで勝手に進められているような気分になる。

  6. アンフェアなルール
    敵キャラの感知範囲が広い、射線に制限がない、壁越しに攻撃が出来る等、プレイヤーには出来ないことを、敵キャラは平気で行ってくる。

    もちろん、馬鹿正直にアルゴリズムを組んでいては、人間の頭脳に勝てない場合もある。
    だから内部的な処理は別だし、一部にルール無用な敵キャラが居ても良い。
    けれどプレイヤーが同じ舞台に立ってないと感じさせてはいけない。
    このバランスが実に難しい。

  7. 数字に関わること
    プレイしていて感じるのは、全体的に命中率が低すぎるということ。
    TRPGであれば、命中しようが外れようが、プレイヤーは命中判定でダイスを振る。
    けれどCRPGではその辺が自動化されているため、攻撃が回避されるとそれこそ「何もしていない」感が強くなる。
    ドラクエのメタルシリーズなどでも分かるように、これはかなりのストレスだと思われる。
    特に命中特化でプレイヤーキャラを育てたなら、ほぼ全弾命中するくらいでも丁度良いのではないか。

    また、特殊能力によってステータスをアップさせることが出来るが、いまいち強くなっているのか否か実感しにくい。
    効果をもうちょっと極端にするか、プレイヤーに強くなってる実感を持たせる必要がありそうだ。

    むろん、単純に数字を変えるだけではバランスが崩壊しちゃうだけなのだが……。

  8. その他、実装されると便利な機能
    入手したアイテムのソート機能、マップの単独表示など。






不具合など


最後に、不具合と思われるものも挙げておく。
  1. Readme.txtの61行目 読点の位置に間違い
    「魔王ベール=ゼファーとその一党は、先の大戦時に」が正しいと思われる。

  2. 「×ボタン」を押しても即終了されない
    メニューの魔法取得の画面、錬金術研究室で選択肢を出していたときに確認。他にもあるかも。
    何かボタンを押すと終了する。

  3. 物理攻撃力UPの説明文に間違い
    説明文が「SL」ではなく「LV」になっている。仮に本文が正しいなら重ね取り出来るのはおかしい。





さいごに


なんだか批判&要望の嵐になってしまった。申し訳ない。
いずれにせよ、ナイトウィザードというマイナー作品を原作とした同人コンピュータゲームが出たということだけでもファンにとってとても喜ばしいことだ。

これらはあくまでも個人的な意見にすぎない。
そして、もし将来的に自分がゲームを作ったときに、ここに気を付けよう、参考にしようといったメモ代わりでもある。

また、この記事を書くに当たり、ジャスティさんのブログを参考にさせてもらった。
そのため、一部の意見が被っていたりする。ご了承いただきたい。
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R.F.D. | by odprfd | 2009-09-21 19:47 | 批評&感想

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